自分のからだの状態を知り、早めに対処しましょう

診療の解説

内視鏡治療
 ~子宮内膜ポリープ・子宮粘膜下筋腫~

不妊治療に内視鏡治療を組み合わせて妊娠率の向上

これは開業以来20年以上にわたり当院のモットーしている治療であり、本当の意味での生殖医療(不妊治療)を実践してきましたが、今後もさらに発展させて提供してゆきます。
このため当院では2023年3月より新たにHologic社製の内視鏡手術システムを導入しました。これまでのMedtronic社製のものと2種類を導入し運用している国内初のクリニックです。それぞれの手術システムの特徴を生かし、ひとり一人に適した器械を選択して使用することで、取り残しや再発が少ないのも特徴ですが、何よりも痛みが少なく、かつ短時間で最良最適な子宮内手術が可能です。
それゆえ

『局所麻酔+入院不要で午後半日の外来手術』


を可能としています。これは、これまで積み重ねた経験と実績をもとに最新の機器を導入し、それを使いこなせるからこそできるのです。
当院で手術した患者の中には、手術した同じ周期での排卵で妊娠したものも少なくなく、手術した次の周期も最大の妊娠のチャンスですので、手術後にお休みすることなく治療に取り組むのも、当院の大きな特徴です。
着床障害の原因となる4つの原因
  1. ポリープの完全切除、および再発
  2. 子宮内膜の活性化
  3. 子宮内フローラの改善
  4. 慢性子宮内膜炎の治療
これらのマイナスと考えられる4つの子宮内病変を取り除いた結果、
手術直後の排卵での妊娠もあり、そのほかにも半年以内におよそ半数が妊娠に至っています。

Hologic社製の最新機器を用いた手術映像

Medtronic社製のShaverを用いた手術映像

子宮内膜ポリープ

子宮粘膜下筋腫

入院不要・局所麻酔のみで痛みも非常に少なく短時間で治療できます

日本でもいろいろな施設でポリープ切除を行っていますが、局所麻酔で午後半日の時間、しかも自分一人でも通院可能というのはあまり聞いたことがないのではありませんか。欧米のトップの病院ではこれが基本の診療の形であり、日本でこれができるのは当院だけです。

カメラが入るだけの5mmしか子宮の出口を拡げませんので、この操作の苦痛も局所麻酔で十分コントロールでき、従来法のように小さくても7mm程度の鉗子で子宮内膜を広範囲につまんだり擦り取るのでは痛みが強いのですが、カメラさえ子宮内に挿入できれば、子宮をこすることもなく病変部のみを削り取るので痛みがほとんどありません。

また、ポリープ切除の最中もモニター画面を一緒に見ながら説明するだけでなく、最後の仕上がりの状況も一緒に確認して取り残しのないことや、今後の方針なども一緒に説明して終了となります。

このような技術に加え、当院の内視鏡手術選任の専門看護師が、外来受診中から術後に至るまできめ細かく対応しますので、気持ちの上でも安心して手術に取り組めたというご意見が多く聞かれます。

手術後の患者様からは

・ポリープを削るというので、痛そう・怖いというイメージでしたが、実際に削っている時に痛みもなく、しかも短時間で終わったのでほっとしました
・手術前は不安で痛みにおびえていましたが、専任の看護師さんがその都度対応してくれたので安心して手術に臨めただけでなく、
実際に痛みもわずかで翌日の仕事も問題なくできました
・術後の出血はほんの少し3日程度あったのみで、1日のみ軽い生理痛程度でした


といった感想・ご意見を非常に多くいただいています。

子宮鏡のスペシャリストは全国でも非常に少なく、適切な手術・治療ができるドクターは限られています。しかも当院のように、ひとりひとりのその後の状況を見据えて不妊治療との両立を視野に入れての提案をしているクリニックはほとんどありません。